かりめろさま原作
                            さわらび改変



しょんぼりと寝室に向かったベルナールにロザリーが声をかけた。
「ベルナール、どうしたの?パン、あなたの分もあるわよ」
「余りもん、だろ(泣)」
「あら、ハートの形にしたけど…。いらないんなら…」
「ちょっと!ちょっと!食べるっ!全部、食べるっ!誰にもやらんっ!」
ベルナールは、大きなハートのパンにかぶりついた。
「あれ?」
中から一枚の紙片が出てきた。
−愛と感謝を込めて−
「ロザリー!」
ベルナールは感激で真っ赤になったまま、涙と鼻水で塩味のついたハートのパンを必死でむさぼった。
「うまい、本当にうまいよ」
のどを詰まらせながら食べる夫に妻はクスクス笑いながら水を持ってきてやった。
「ほら、ゆっくり食べないと…」
ロザリーは聖母のように優しくベルナールを見つめ微笑んだ。





   かりめろさまより強奪いたしましたベルナール救済編です。
   かりめろさま、ベルッチにかわって御礼申し上げます。
   ありがとうございました。               さわらび



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聖母のごとき妻なりき